店長日記
フィクションだ
2013年05月13日
アベノミクスと騒がれようが
失業中の俺にとって、世間の風は世知辛いだけ
今日も 無駄な抵抗とは知りつつ
職安に対するポーズの一つとして
ある大手の面接に出かける
45歳、3人の子を持つ父
なんとしても職に就きたいところではあるが
望まれないところには行けもせず
履歴書審査で落とされたり
一見で落とされたりと、
この頃では就職できると言うことが
遠い世界のこととさえ思えてくる
家族にさえ気まずい俺は 一人趣味の部屋にこもり
何とはなしに、奴らに愚痴ることが多くなってきた
この頃では励まされたり、相槌を打たれているような
そんな気分になるから不思議だ
今朝などは
「今日は大丈夫だから」と言われたような
気さえした
「面接会場6階 会議室」
トントン 「失礼します」
通り一遍の志望動機や前職の話
けれども、相手を動かす覇気も、魅力も
俺は持ち合わせてはいない
「今回も駄目だな」そう思いかけた時
正面の穏やかそうな男が履歴書を見ながら言った
「ご趣味は熱帯魚ですか」
「はぁ、実は魚ではなく、飼っているのは
観賞用のえびなんです」
すると男はぱっと顔を輝かせ
「ビーシュリンプですか、どれぐらい飼っているのですか
どういった風に、等々・・・」
矢継ぎ早に質問してきた
ビーシュリンプの飼育暦は長いこと
贅沢だと言われながらも、水槽部屋を持っていること
そして紅蜂のエビが好きで、目指している事など
俺はもう、面接など忘れ熱く語った
「紅蜂!」この言葉を出したとたん
その男の表情が強張った
何か、まずいことを言ったのか?
「明日から来ていただけますか。
紅蜂を好きな人に悪人はいない!」
こうして俺は ひょんなことから職につき
あの時、俺に質問してきた男が
この会社の社長で、大の紅蜂ファンだったことを
後で知る事になった
「紅蜂好きに悪人はいない!」
これは俺の飼っているエビ達が
俺によく言う言葉だ
(以上、5月13日(月)明け方 店長の見た夢より)
失業中の俺にとって、世間の風は世知辛いだけ
今日も 無駄な抵抗とは知りつつ
職安に対するポーズの一つとして
ある大手の面接に出かける
45歳、3人の子を持つ父
なんとしても職に就きたいところではあるが
望まれないところには行けもせず
履歴書審査で落とされたり
一見で落とされたりと、
この頃では就職できると言うことが
遠い世界のこととさえ思えてくる
家族にさえ気まずい俺は 一人趣味の部屋にこもり
何とはなしに、奴らに愚痴ることが多くなってきた
この頃では励まされたり、相槌を打たれているような
そんな気分になるから不思議だ
今朝などは
「今日は大丈夫だから」と言われたような
気さえした
「面接会場6階 会議室」
トントン 「失礼します」
通り一遍の志望動機や前職の話
けれども、相手を動かす覇気も、魅力も
俺は持ち合わせてはいない
「今回も駄目だな」そう思いかけた時
正面の穏やかそうな男が履歴書を見ながら言った
「ご趣味は熱帯魚ですか」
「はぁ、実は魚ではなく、飼っているのは
観賞用のえびなんです」
すると男はぱっと顔を輝かせ
「ビーシュリンプですか、どれぐらい飼っているのですか
どういった風に、等々・・・」
矢継ぎ早に質問してきた
ビーシュリンプの飼育暦は長いこと
贅沢だと言われながらも、水槽部屋を持っていること
そして紅蜂のエビが好きで、目指している事など
俺はもう、面接など忘れ熱く語った
「紅蜂!」この言葉を出したとたん
その男の表情が強張った
何か、まずいことを言ったのか?
「明日から来ていただけますか。
紅蜂を好きな人に悪人はいない!」
こうして俺は ひょんなことから職につき
あの時、俺に質問してきた男が
この会社の社長で、大の紅蜂ファンだったことを
後で知る事になった
「紅蜂好きに悪人はいない!」
これは俺の飼っているエビ達が
俺によく言う言葉だ
(以上、5月13日(月)明け方 店長の見た夢より)