店長日記
近況報告
2011年03月19日
ガソリンの残量が少なくなり
私は、ハウスに水道が復旧するまで
自宅で片付けに専念する
仙台のガソリンスタンドでは6,7時間待ちなど ざらで
とても手に入らないし
スーパーでも買い物に3,4時間並ばなければならなかったり
自分の両親のような年代のお年寄りが
雪の中 震えながら、何時間も待っていたり、
小さな子を連れた母親が並んでいたりするのを
見ると 胸がふさがれそうになる
どれだけ自分を抑え、人のことを考えられるか
それが今 試されているのだと思う
私たちの住んでいる所は
比較的被害が少なく 生死を分かつようなことは無かったが
それでも今、ご近所をまわってみれば
一人暮らしのお年寄りが
水を得る術も無く、一人2ℓの割り当ての給水車の到着を
待つほか無かったり、食材が底を付いたりと
現実は厳しい
卵1個のおすそ分けが 嬉しいと思う日々だ
私たちは
「生きているだけで ありがたい」と
顔を見合わせ 何度も言った
各地から
復興作業のチームや、支援物資が届き始めてはいるが
沿岸の地区は まだ暖を取る事すら出来ずにいる
生きる最低限のところで頑張っている人達がいる
まだまだ 苦しんでいる
私は、今
えびがどうとか、全く考えていない
もちろん発送等とんでもない話ではあるし
人としての優先順位は 何か
心の声にしたがってのみ、行動して行こうと思っている
生かされた命と思うから
人の痛み・苦しみのわかる人間でありたいと思う
今はまだ 生きることで精一杯
さて、断水中で水槽の水は減ってはいても
工場長の電話では
「ばっか ばっか抱卵しているぞ」とのこと
そう 今、卵でいるえび達が親えびになる頃
この国が落ち着き
そして、また人の心に余裕ができ
水槽を眺め、楽しんでくれる
その日まで
あせらず、着実に、紅蜂えびを作って
待っていたい そう思っている